バンド時代、常連のお客さんにこう言われたことがあります。「なにか、応援できることないですか?」。僕は「また来てくれるだけで十分ですよ」と笑って返しました。謙虚のつもりでした。
いまマーケティングを仕事にしていて、はっきりわかります。あれは応援の拒否でした。
「応援したい」は、行き場がないと冷める
その人は、時間かお金か労力を僕らに使いたいと言ってくれていました。でも当時の僕らには受け皿が何もなかった。投げ銭の仕組みもグッズの在庫もファンクラブも、手伝ってもらえる係すらもない。「応援したい」というエネルギーは、行き場がないと冷めていきます。
ファンの応援は気持ちだけでは維持できません。お金を払える場所、時間を使える場所、役に立てる場所。応援が形になる場所があって初めて、応援は続きます。
受け皿を作ることは「取る」ことではなく「渡す」こと
「ファンからお金を取るなんて」と罪悪感を持つ人は多いです。考え方を変えてください。受け皿を作ることは、ファンから取ることではなく、ファンに参加する方法を渡すことです。応援したい人にとって、応援できないことのほうがつらいんです。
いまは個人でも受け皿を作れる時代です。月額メンバーシップ、限定コンテンツ、デジタル販売。どれも無料で始められます。大事なのは豪華さではなく、「あなたの支援がちゃんと活動になっている」ことが伝わる運営です。
受け皿とセットで必要なのは透明性
集まったお金が何に使われるのか。次の音源制作費なのか、遠征費なのか。それが見えるほど応援は具体的になります。アメリカのバンドPomplamooseは、ツアーの収支を赤字額まで全部公開して、ファンとの信頼をむしろ深めました。知らせること自体がファンサービスになるんです。
あなたのところにも、「応援できることないですか」と言ってくれる人がいずれ現れます。もう現れているかもしれません。そのとき笑って受け取れるように、小さくていいから受け皿を用意しておいてください。
ファンから直接応援される仕組み、3分で作れます
月額メンバーシップ・限定コンテンツ・ファンとの直接のつながり。アーティスト向けプラットフォーム「VOX」なら、この記事で話した「受け皿」を今日から持てます。

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