レコーディングスタジオの集客【個人・小規模スタジオが埋める方法】

個人・小規模のレコーディングスタジオが予約を埋めるには、受ける相手を決め、初めての人の不安を先に消し、料金を「1曲いくら」で見せることです。設備を増やす前に、ここから直します。

設備は揃っている。腕もある。でも予約が埋まらない。個人・小規模のレコーディングスタジオでよくある状態です。大手と同じ見せ方をしていると、規模で比べられて負けます。小さい規模だからできることを、先に決めるところからです。

誰を受けるかを決める

「何でも録れます」は、誰にも刺さりません。想定する客層で、必要な情報がまったく違うからです。

客層見ているところページに書くこと
バンド・アーティスト音質と機材ジャンル別の音源サンプル、機材の一覧
歌ってみた・弾いてみた初めてでもできるか手順の説明、持ち物、よくある質問
ナレーション・音声コンテンツ納期と納品形式納品までの日数、ファイル形式
企業見積、請求、スケジュールの確実さ見積の流れ、請求書の対応、実績

全部受けるのは構いませんが、ページは分けてください。1ページに全部書くと、どれにも当てはまらない文章になります。

検索で見つけてもらう

小さいスタジオを探す人は、「地域名 レコーディングスタジオ」「地域名 歌ってみた 録音」のように探します。まず、この2つを整えましょう。

  1. Googleビジネスプロフィール:営業時間、料金の目安、室内と機材の写真を載せ、録音を終えた人に口コミをお願いする。頼み方はレビュー依頼のタイミングと言葉を参考にしてください
  2. ホームページの見出し:地域名と、受ける内容を入れる。「○○駅から徒歩5分の、歌ってみた向けレコーディングスタジオ」のように書く

初めての人の不安を先に消す

レコーディングは、経験のない人にとって分からないことだらけです。ここで止まっている人がかなりいます。

書いておくと問い合わせが増えるのは、この4つです。

  1. 何を持っていけばいいか(音源、歌詞、楽器)
  2. 当日の流れと所要時間
  3. 何回歌い直せるのか
  4. 納品されるもの(形式、納期、修正の回数)

3番と4番が書いていないスタジオが多いです。ここは、初めての人がいちばん不安に思うところです。「時間内なら何回でも歌い直せます」「修正は2回まで無料です」のように、お店のルールを言い切って書きましょう。

料金は「時間」だけで出さない

1時間いくら、だけを出すと、何時間かかるか分からない人には判断できません。やりやすいのは、よくある依頼をパックにする形です。

パック含まれるもの明記する範囲
1曲まるごと録り、編集、ミックス録音の時間、修正の回数、納期
歌録りのみ録音と書き出し時間、納品するファイルの形式
ミックス・マスタリングのみ持ち込みデータの仕上げトラック数の上限、修正の回数

そのうえで、「この範囲を超えたら追加になる」ことを書いておきます。後から金額が動く可能性を先に伝えておくと、揉めません。

作品は「音」で見せる

機材の写真をいくら並べても、仕上がりは伝わりません。判断されるのは音です。

  • ジャンル別に、短くていいので音源を置く
  • 録り前と仕上がりを並べる(許可が取れる範囲で)
  • どこまでこちらがやったのかを書く

3つ目が抜けると、良い作品でも「アーティストが良かっただけ」と受け取られます。音源を載せるときは、歌う人と曲の権利者の許可も確かめましょう。

予約までの手数を減らす

問い合わせフォームから、日程調整のやり取りが5往復。ここで離脱します。

  • 空き日程を先に見せる
  • 相談だけでもいいと明記する
  • 返信までの目安時間を書く

返信が何日かかるか分からない状態が、いちばん待たれません。

リピートは「次にやること」を渡すと生まれる

納品して終わりにすると、次回はまた比較検討から始まります。

渡すのは難しいことではありません。今回の音源をどう使うか、次は何を録ると活動が進むか。制作の相談相手になっている人は、次も指名されます。

稼働の谷を、別の仕事で埋める

レコーディングの依頼は、時期が偏ります。イベント前、リリース前に集中して、その間が空きます。

空いた時間に入れやすいのは、この3つです。

  • ミックス・マスタリングのみ:持ち込みデータなので、スタジオに人が来なくても進みます
  • ナレーション・音声コンテンツ:企業案件は平日昼に動くので、谷の時間と合います
  • 撮影・配信としての時間貸し:防音された部屋というだけで需要があります

録音の依頼だけで埋めようとしないほうが、経営は安定します。

単価は「範囲」で上げる

時間単価を上げるのは簡単ではありませんが、引き受ける範囲を広げると、1件あたりの金額は上げられます。

  • 録りとミックスをまとめて受ける
  • 配信用の書き出しまで含める
  • SNS用の短い音源まで作る

依頼する側から見ると、別々の相手に頼む手間が消えるのが価値です。値段が上がっても、まとめて頼めるほうが選ばれます。料金を見直すときの伝え方は価格改定の手順にまとめています。

値引きで埋めようか迷ったら、値引きの損益を計算するページで、何件増えれば元が取れるかを先に確かめてください。

近隣の音楽教室や、発表会をやっている団体は、毎年同じ時期に音源を必要とします。ここは継続の依頼になりやすい相手です。

よくある質問

設備を増やすべきですか?

断った依頼が設備不足によるものなら投資、そうでないなら後回しです。埋まっていない原因が設備であることは、実際には多くありません。

相場より安くすべきですか?

安さで来た人は、安いところができたら移ります。下げるより、含まれる範囲を明確にするほうが決まります。

SNSは何を出せばいいですか?

制作の途中経過が向いています。どう録っているか、何を直しているか。依頼を考えている人は、自分のときに何をしてもらえるかを見ています。

初めての人を増やすには何から始めればいいですか?

持ち物、当日の流れ、歌い直しの回数、納品されるものの4つをページに書くことからです。お金をかけずにできて、問い合わせ前の不安を減らせます。

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