「被写体モデル 危ない」で検索してこの記事にたどり着いた方が多いと思います。実際のところどうなのか、はっきり書きます。
被写体モデルという活動自体が危ないわけではありません。危ないのは、条件があいまいなまま個人と会う流れです。この違いを押さえれば、必要以上に怖がらずに済みます。
なぜ「危ない」と言われるのか
理由は主に4つあります。
1. 誰でも募集できる。資格も審査もなく、SNSアカウントさえあれば「モデル募集」と書けます。まっとうな人とそうでない人が同じ場所に並びます。
2. 一対一になりやすい。事務所を通す仕事と違い、管理する第三者がいません。
3. 条件が口頭で決まりがち。書面を交わさないことが多く、あとから「聞いていない」が起きます。
4. 写真が残る。撮られた写真がどこに出るか、いつまで残るかを決めていないと、後から困ることがあります。
裏を返せば、この4つを潰せばリスクはかなり下がります。
注意すべき募集の特徴
- 撮影場所が個人宅・ホテル、または直前まで知らされない
- 同行者を断られる
- 撮影内容や衣装が「当日相談」で済まされる
- 露出の度合いについて、こちらが聞くまで説明がない
- 過去の作品や、撮ったモデルの実在が確認できない
- 報酬や写真の扱いの話が、こちらから聞かないと出てこない
- やり取りの中で距離感が急に近くなる
問題のない募集の特徴
- 場所が公開スタジオや屋外で、施設名が最初から示される
- 同行者について、聞く前から「同伴可」と書いてある
- 撮影内容・衣装・時間・報酬が募集文の時点で具体的
- 過去の作品が継続的に公開され、モデル側のアカウントも実在する
- 写真の使用範囲と取り下げについて説明がある
ここまで揃っている募集は珍しくありません。慎重な人ほど、こういう相手を選べています。
初回はこう進める
1. 文字で条件を確認する。場所・内容・衣装・同行者の可否・写真の使い道・費用の有無。この6つをメッセージで聞いて、返答を残します。
2. 誰かに共有する。いつ・どこで・誰と会うかを、家族か友人に伝えます。スクリーンショットを送っておくのが確実です。
3. 同行者を連れて行く。難しければ、終了予定時刻に連絡する約束をしておきます。
4. 屋外か公開スタジオを選ぶ。初回に個室を選ぶ理由はありません。
5. 違和感があれば帰る。説明は不要です。
写真の扱いは先に決める
撮影が終わってからでは交渉になります。撮る前にこの3つを確認してください。
- どこに掲載されるか(個人のSNSだけか、コンテストや販売も含むか)
- 自分のSNSに載せていいか
- あとで取り下げをお願いできるか
3つ目を渋る相手には、撮らせないほうが安全です。詳しくは撮影の同意書の記事にまとめています。
用語を先に整理しておく
募集文に出てくる言葉の意味がわかると、判断がぐっと楽になります。
- 作品撮り:仕事ではなく、カメラマンが自分の作品として撮る撮影。報酬なしのことが多い
- TFP:Time For Print の略。お金の代わりに写真データをもらう取り決め
- ポートレート:人物写真全般。とくに意味の広い言葉なので、内容は別途確認が必要
- ロケ撮:屋外での撮影。場所の具体名を必ず聞く
- スタジオ:貸しスタジオ。施設名で検索できるか確認する
- ハウススタジオ:住宅風のスタジオ。個室になることがあるので事前確認を
とくにTFPは「無報酬」と同じ意味だと理解しておいてください。悪いことではありませんが、お金は発生しません。
募集文の読み方
SNSの募集文を見るとき、書かれていることより書かれていないことに注目してください。
場所が書いていない。時間が書いていない。衣装の指定がない。同伴について触れていない。報酬の記載がない。掲載先が書いていない。
1つ2つ抜けているのは普通ですが、4つ以上抜けている募集は、条件を詰めるつもりがないと考えて構いません。聞けば答えるかもしれませんが、そもそも配慮が薄いということです。
報酬の形はいくつかある
被写体モデルの報酬は、大きく3つの形があります。募集文を読むときの参考にしてください。
1. 有償。時給または1回いくらで支払われます。金額と支払い方法を先に確認してください。
2. 写真データのみ(相互無償)。お金は動かず、撮影した写真をもらう形です。作品撮りではこれが多いです。何枚もらえるか、加工済みか未加工かを確認しておきます。
3. こちらが払う。ポートレート撮影をお願いする形で、宣材写真を作りたい人が使います。これ自体は正当な取引ですが、「モデル募集」と書かれていたのに当日こちらが払う話になっていたら、それは話が違います。
どの形なのかを、応募前に文字で確認してください。
SNSで募集を探すときのコツ
自分から探す場合、検索の仕方で出会う相手の質が変わります。
タグだけで探すと、条件の書かれていない募集も大量に混ざります。おすすめは先に「撮ってもらいたい写真」を見つけて、そこから撮影者をたどる方法です。作品を気に入ったうえで声をかける形なので、ミスマッチが起きにくくなります。
そのとき、その撮影者が過去に撮ったモデルのアカウントも見てください。継続して活動していて、その後も同じ人と撮っているなら、信頼できる目安になります。
自分から連絡するときの文例
こちらから声をかける場合の型です。条件を先に聞く形にしておくと、話が早く進みます。
「はじめまして。◯◯の作品を拝見してご連絡しました。もし機会があればモデルとして撮影に参加させていただきたいです。撮影の内容・場所・時間・衣装、また友人の同伴が可能かどうかを教えていただけますか。」
この聞き方なら、失礼にならずに必要な情報が揃います。
年齢について
18歳未満の場合、多くの募集で保護者の同意が必要になります。同意なしで進めようとする相手は、その時点で不適切です。
Pasha!の読者モデル登録は18歳以上を対象にしています。
結局、何から始めるのが安全か
いきなり個人の募集に応じるのが不安なら、条件が最初から全部書いてある場所で1件目を作るのが確実です。基準を持っていないと、何が普通で何がおかしいのか判断できないからです。
Pasha!の読者モデル登録は、費用ゼロ・専属契約なし・掲載前に必ず本人確認・掲載範囲はPasha!サイトと公式SNSのみ・撮影会は任意参加。写真を送るだけで完結するので、人と会う必要もありません。
1件掲載歴を持ったうえで他の募集を見ると、「この募集には条件が書かれていない」ということに自分で気づけるようになります。それがいちばんの防御になります。
よくある質問
被写体モデルは本当に危ないのですか?
活動自体が危ないわけではありません。危ないのは条件があいまいなまま個人と会う流れです。誰でも募集できる、一対一になりやすい、条件が口頭で決まる、写真が残る。この4点を潰せばリスクは大きく下がります。
安全な募集はどう見分けますか?
場所が公開スタジオや屋外で施設名が示されている、同伴可と最初から書いてある、撮影内容と衣装と報酬が募集文の時点で具体的、過去の作品とモデルの実在が確認できる、写真の使用範囲と取り下げの説明がある。この5点が揃っているかで判断できます。
初めての撮影は何に気をつければいいですか?
条件を文字で確認する、誰かに予定を共有する、同行者を連れて行く、屋外か公開スタジオを選ぶ、違和感があれば説明せずに帰る。この5つです。
撮った写真は後から取り下げてもらえますか?
撮影前に確認しておく項目です。掲載先、自分のSNSでの使用可否、取り下げの可否の3点を先に決めてください。取り下げを渋る相手には撮らせないほうが安全です。