ある日突然、知らないアカウントから「モデルに興味ありませんか」というメッセージが届く。うれしい反面、少し不安になると思います。
本物のスカウトも実際にあります。ただ、DMという手段は誰でも使えるぶん、見極めが必要です。返信する前に見る点を5つ挙げます。
1. アカウントに実体があるか
フォロワー数ではなく、中身を見てください。
- 投稿が長期間にわたって続いているか(1〜2ヶ月前に始まったばかりではないか)
- 所属先や運営者名が書かれているか
- DM以外の連絡手段(サイト、問い合わせフォーム)があるか
- 過去に関わったモデルがタグ付けされていて、その人が実在するか
実績が「所属モデル多数」のようにぼかされている場合は、具体名を聞いてみてください。
2. 文面があなた宛てになっているか
本物のスカウトは、あなたの何を見て声をかけたのかが書かれています。「あの投稿の雰囲気が」「◯◯の系統に合うと思って」など、具体性があります。
逆に、誰にでも送れる文面(「素敵だなと思いました」「才能を感じました」だけ)は、大量送信の可能性が高いです。その場合、選ばれたわけではありません。
3. 条件の話が先に出てくるか
これが一番わかりやすい判断点です。
まっとうな相手は、早い段階で条件を出します。何の撮影で、どこで、いつ、報酬はどうなるか。逆に雑談や褒め言葉が続いて、条件の話がなかなか出てこない場合は要注意です。
関係を先に作ってから条件を出すのは、断りにくくするための順番であることがあります。
4. 別のアプリに移動させようとしないか
「詳しくはLINEで」「こちらのアプリで話しましょう」と、やり取りの場所を変えようとしてくる場合は慎重に。
移動が全部悪いわけではありませんが、移動先ではSNS上の履歴が残らなくなります。移動するにしても、条件の確認はもとのDMで済ませてからにしてください。
5. 急がせてこないか
「今週中に返事がほしい」「枠が埋まる」。この種の圧が最初のDMから出ている場合、内容にかかわらず一度置いてください。
本当に必要とされているなら、数日で消える話ではありません。
返信しなくていいDM
次のどれかに当てはまるなら、無視で構いません。ブロックしても構いません。礼儀の問題ではなく安全の問題です。
- 応募していないのに「選ばれました」と言ってくる
- 相手のアカウントに実績も運営者情報もない
- いきなり個人的な質問(住んでいる場所、通っている学校、勤務先)をしてくる
- 金銭や投資の話がまざっている
- 返信を急かしてくる
返信するなら、こう聞く
興味がある場合は、感情の話を挟まずに条件だけ聞いてください。テンプレとして使えます。
「ご連絡ありがとうございます。検討したいので、撮影の内容・場所・日程・衣装・報酬の有無を教えていただけますか。また、同行者を連れて行っても問題ないでしょうか。」
この質問にすべて答えられる相手なら、少なくとも実務としては成立しています。答えをはぐらかす、あるいは「会って話しましょう」で流そうとする相手は、そこで終わりにして構いません。
本物のスカウトだった場合
条件がきちんと返ってきたら、次は焦らず進めてください。本物であっても、あなたが急ぐ理由はありません。
- 初回はオンラインか、開けた場所での面談を提案する
- 同行者を連れて行くと伝える
- 契約の話が出たら、その場でサインせず持ち帰る
- 費用が発生する話が出たら、そこでいったん止める
本物のスカウトほど、この進め方を嫌がりません。慎重な相手を面倒がる時点で、その先も雑に扱われます。
DM文面の見比べ
実際にどう違うのか、典型的な形で並べます。
怪しい例
「はじめまして!投稿を拝見してとても素敵だなと思いご連絡しました。よかったら一度お会いしてお話ししませんか?詳細はLINEでお伝えします。」
誰にでも送れる褒め言葉、内容の説明ゼロ、いきなり対面と別アプリへの誘導。3点セットです。
まっとうな例
「はじめまして。◯◯という媒体でカメラマンをしております◯◯です。3月◯日に横浜で撮影を予定しており、モデルの方を探しています。内容は私服でのポートレート、時間は2時間程度、報酬は◯◯円です。撮影場所は◯◯スタジオ(公開スタジオ)で、ご友人の同伴も可能です。過去の作品はプロフィールのリンクからご覧いただけます。ご検討いただけましたら幸いです。」
日付・場所・内容・時間・報酬・同伴可否・実績。判断に必要な情報が最初から全部入っています。この差です。
写真とアカウントを守る
DMのやり取りから派生するトラブルもあります。頭に入れておいてください。
- まだ会っていない相手に、本名・学校名・勤務先・最寄り駅を伝えない
- 「参考に」と言われても、私的な写真を送らない
- 「モデル登録サイトに登録して」と外部サイトへ誘導されたら、URLをよく見る
- アカウント連携やログインを求められたら応じない(乗っ取りの手口があります)
撮影の話に、アカウント連携やログインが必要になる場面はありません。
親や友人に見せていい
DMの内容を誰かに見せるのは、失礼でも何でもありません。むしろ推奨します。
自分ひとりで読んでいると、褒められた高揚感で判断がぶれます。第三者が読むと「これ誰にでも送れる文章だね」とすぐ言われることも多いです。その一言で助かることがあります。
スカウトを受けやすくする、の前に
「スカウトされたい」と思って投稿を工夫する人もいますが、順番として先にやることがあります。
それはプロフィールに判断材料を置いておくことです。年齢、活動可能な地域、やってみたいジャンル、連絡手段。これが書いてあるだけで、条件の合わない相手からのDMが減ります。減るというのは、選別されているということです。
逆に、何も書いていないアカウントには誰でも送れます。数は増えますが、質は下がります。
断ったあとにブロックしていいか
していいです。ブロックは攻撃ではなく、こちらの環境を整える行為です。
断ったのに何度も来る、内容が変わって再度誘ってくる、別アカウントから来る。こうなったら迷わずブロックしてください。相手に説明する義務はありません。
不快なメッセージが続く場合は、SNS側の報告機能も使えます。証拠としてスクリーンショットを撮ってから報告するのが順番です。
待つより、自分から選ぶ
DMを待つ形は、どうしても相手のペースになります。条件も相手が決めます。
一方、自分から応募する形なら条件を先に読んでから決められます。Pasha!の読者モデル登録は、費用ゼロ・専属契約なし・掲載前に本人確認・掲載範囲はPasha!サイトと公式SNSのみ、と条件をすべて先に出しています。読んで合わなければ、応募しなければいいだけです。この「先に読んで判断する」感覚を持っておくと、次にDMが来たときの見え方も変わります。
よくある質問
SNSのDMで届くモデルスカウトは本物ですか?
本物もありますが、誰でも送れる手段なので見極めが必要です。アカウントの実体、文面があなた宛てになっているか、条件の話が早い段階で出てくるか、別アプリへ移動させようとしないか、急かしてこないかの5点を確認してください。
怪しいDMは無視してもいいですか?
構いません。応募していないのに選ばれたと言ってくる、実績も運営者情報もない、いきなり住所や学校を聞いてくる、金銭や投資の話がまざる、返信を急かす。これらに当てはまるなら無視やブロックで問題ありません。
返信するときは何を聞けばいいですか?
撮影の内容・場所・日程・衣装・報酬の有無、そして同行者を連れて行けるかを聞いてください。すべて答えられる相手なら実務としては成立しています。はぐらかす相手はそこで終わりにして構いません。
LINEなど別のアプリに移動しようと言われました。
移動先ではSNS上の履歴が残らなくなります。移動するにしても、条件の確認はもとのDMで済ませてからにしてください。