繁忙期が終わったあとに数字が落ちる会社の共通点。閑散期の仕込み方
閑散期にやることは3つです。繁忙期に取りこぼした見込み客へ連絡し直すこと、次の繁忙期の広告やページを先に仕上げること、既存のお客さんをフォローすることです。この3つを閑散期に進めておくと、数字の谷が浅くなり、次の繁忙期も慌てずに迎えられます。
繁忙期を乗り切った直後、数字がガクンと落ちて焦った経験はないでしょうか。多くの会社は繁忙期に全力を注ぎ込み、閑散期を「休む期間」「様子を見る期間」として扱ってしまいます。ただ、落ち込みの深さは閑散期の過ごし方で大きく変わります。
繁忙期の反動ではなく、仕込み不足が原因
閑散期の落ち込みを「繁忙期の反動だから仕方ない」と捉えがちですが、季節の波そのものは毎年ある程度読めるものです。問題になるのは、波に備えて何も仕込んでいないことです。繁忙期は目の前の対応に追われて次の種まきができず、閑散期に入ってから慌てて動き出します。集客は始めてから反応が出るまでに時間がかかるので、このずれが谷を深くします。
まずは自社の波を数字で確かめましょう。過去2〜3年分の月別の売上か問い合わせ数を並べると、落ち始める月と戻り始める月が見えてきます。準備は、落ち始める前から逆算して決められます。
閑散期にやるべき3つの仕込み
- 繁忙期に取りこぼした見込み客への再アプローチ。繁忙期は対応しきれず流してしまった問い合わせが出やすいものです。問い合わせの履歴を見直して、「先日はご案内が遅くなりました」と改めて連絡します。すでに興味を持ってくれた人なので、新しい人を探すより手間がかかりません。
- 次の繁忙期に向けたコンテンツ・広告の準備。繁忙期の直前になって慌てて用意するのではなく、閑散期のうちにページ・広告文・キャンペーンの内容を仕上げておきます。検索からの集客を狙う記事は、公開してから表示が増えるまでに時間がかかるので、特に早めに出しておきます。
- 既存客のフォローとリピート施策。繁忙期中は新規対応で手一杯になりがちな既存のお客さんへのフォローを、閑散期にまとめて行います。次の繁忙期のリピートに直結します。
3つのうち、最初に手をつけるなら既存のお客さんです。お金をかけずに始められ、反応もすぐ分かります。しばらく来ていない人に近況を一言添えて連絡するだけでも、戻ってくる人が出てきます。今のお客さんが離れるといくらの損になるかは、常連が離れる損を出す計算機で確かめられます。フォローの具体的なやり方はリピーターを増やすマーケティング戦略にまとめています。
閑散期の進め方
閑散期全体を時期で分けると、順番に迷わなくなります。期間は業種によって変わるので、次の繁忙期から逆算して調整してください。
| 時期 | やること | できあがるもの |
|---|---|---|
| 繁忙期が終わって1〜2週間 | うまくいったこと・取りこぼしたことを書き出す | 振り返りのメモ、取りこぼした客の一覧 |
| 閑散期の前半 | 取りこぼした客と既存客へ連絡する | 再来店・再依頼、お客さんの声 |
| 閑散期の後半 | ページ・広告文・キャンペーンを作る | 次の繁忙期にそのまま出せる一式 |
| 繁忙期の1〜2か月前 | 告知を始め、予約や問い合わせを受ける | 繁忙期の入口にできる予約の列 |
閑散期こそ数字を作れる理由
繁忙期は競合も同じように動いているため、目立つための労力が大きくなります。逆に閑散期は競合の動きが鈍ることがあり、同じ労力でも目立ちやすくなります。閑散期の仕込みは、単なる準備ではなく、それ自体が数字を作る機会でもあります。
手が空くので、お客さんとゆっくり話せるのも閑散期の強みです。なぜ選んでくれたのか、ほかに何を比べたのかを数人に聞くだけで、次の広告文やページに使える言葉が手に入ります。
閑散期にやりがちな失敗
- 値引きだけで埋めようとする。売上は一時的に戻っても、「安い時期にまた来ればいい」と覚えられます。先に、既存のお客さんへの連絡や、閑散期だけのメニューを考えます。
- やることを増やしすぎる。あれもこれもと始めると、次の繁忙期までに1つも終わりません。仕上げるものを2〜3個に絞ります。
- 連絡先を集めていない。連絡先がないと、閑散期に声をかけられません。繁忙期のうちにLINE公式アカウントなどへの登録を案内しておきます。
来年の自分のために、今のうちに書き出す
繁忙期のさなかに「あとで整理しよう」と思ったことは、忙しさに紛れて忘れてしまいがちです。閑散期に入った今のタイミングで、今年の繁忙期にうまくいったこと・取りこぼしたことを書き出しておくと、来年の同じ時期に同じ失敗を繰り返さずに済みます。
書き出す項目は、よく売れた商品やサービス、問い合わせが多かった時期、足りなかったもの、断ってしまった依頼の4つで十分です。スマホのメモでかまいません。次の繁忙期の2か月前にカレンダーで通知を入れておけば、準備を始める合図にもなります。
よくある質問
閑散期には値引きをしたほうがいいですか?
最初の手段にはしないほうがいいです。値引きは利益を削るうえ、通常の価格で買いにくくなります。先に既存のお客さんへの連絡や、閑散期だけのメニューを試し、それでも必要なら期間と対象を絞って行います。
閑散期にも広告は出すべきですか?
必ずしも出す必要はありません。需要が少ない時期は、広告費を減らして次の繁忙期の準備に回す方法があります。出すなら、小さい金額で広告文を試す場として使います。
閑散期がいつか分かりません。どう調べればいいですか?
過去2〜3年分の月別の売上か問い合わせ数を並べます。毎年下がる月が閑散期です。データが少ないときは、検索語の季節変動をGoogleトレンドで確かめる方法もあります。
繁忙期の何か月前から準備を始めればいいですか?
広告やキャンペーンなら1〜2か月前が目安です。検索からの集客を狙う記事は表示が増えるまで時間がかかるので、3か月以上前に公開しておくと安心です。

