写真がうまく撮れない原因として、意外と見落とされているのが目線です。
同じ顔、同じ角度でも、目線の置き方だけで印象がまったく変わります。
カメラ目線が死んで見える理由
「カメラを見て」と言われて、レンズをじっと見つめる。これが失敗の典型です。
レンズの表面を見ると、焦点が近すぎて目に力が入らなくなります。結果、写真では目がぼんやりして「死んだ目」に見えます。
正解はレンズの少し奥を見ること。カメラの向こう側、1〜2メートル先に何かがあると思って見てください。それだけで目に芯が入ります。
複数のレンズがある場合
今のスマホは、レンズが2〜3個並んでいます。どれを見ればいいかわからず、目線がずれている写真をよく見ます。
使われているレンズは、たいていいちばん端のものです。撮る前に、画面を見ながらどのレンズが光っているか確認するか、撮る人に「どっちのレンズですか」と聞いてください。
ずれると、微妙に横を見ている写真になります。これは修整で直せません。
目線を外すとき
宣材写真では、カメラ目線と外した写真の両方を撮っておくと選択肢が増えます。
外し方にはコツがあります。視線だけ動かすと不自然です。顔ごと少し動かして、その先を見てください。
- 斜め上を見る:明るく、前向きな印象になります
- 斜め下を見る:落ち着いた、内省的な印象になります
- 真横を見る:横顔がきれいに出ますが、表情は伝わりにくくなります
- 真下を見る:暗く沈んで見えるので、宣材では避けたほうが無難です
目線を外すときの距離
近くを見ると、目が寄って見えます。できるだけ遠くを見てください。
室内なら、窓の外や部屋の隅。屋外なら、遠くの建物や空。「あの看板を見る」と具体的に決めておくと、視線が定まります。
「なんとなくあっちを見て」と言われて目が泳ぐのは、見る対象が決まっていないからです。
目が小さく写る人へ
目が小さく写る原因は、目の大きさではなくまぶたの力の入り方です。
撮影中、緊張すると人はまばたきを我慢します。すると目に力が入り、かえって細くなります。
対策は簡単で、撮る直前に一度目を閉じて、合図と同時に開ける。これだけで、力の抜けた自然な開き方になります。連写と組み合わせると成功率が上がります。
まばたきの写り込みを防ぐ
目をつぶった瞬間が写る問題は、連写でしか解決しません。
1枚ずつ撮っていると、10枚中3枚は目が半開きになります。連写なら、その中から開いているコマを選べます。
「1、2、3」でシャッターを切ってもらうと、3で目を開ける準備ができるので成功率が上がります。
眼鏡をかけている場合
レンズに照明や窓が反射して、目が見えなくなることがあります。
対策は、顔をほんの少しだけ下に向けるか、光源に対して角度をつけること。5度動かすだけで反射は消えます。
宣材写真では、眼鏡ありとなしの両方を撮っておくと使い分けができます。普段かけているなら、ありの写真は必須です。
自撮りの場合
自撮りは、画面に映る自分を見てしまいがちです。そうすると目線が下がって、上目遣いのような写真になります。
正解は、シャッターを押す瞬間だけインカメラのレンズを見ること。スマホの上部にある小さな点です。
タイマーを使えば、画面を見ずに済むのでさらに確実です。3秒に設定して、その間にレンズを見てください。
証明写真の目線
証明写真は、まっすぐカメラを見るのが基本です。目線を外すと、用途によっては受け付けられません。
ここでも「レンズの少し奥を見る」意識は同じです。ガイドの位置に目が来るよう、椅子の高さを調整してから見てください。
目線と表情はセット
目線だけ整えても、口元が固いと不自然になります。
目で笑う意識を持つと、目線にも表情が乗ります。「奥歯を軽く噛んで、目だけ笑う」が最も再現しやすい方法です。
詳しくは笑顔の作り方にまとめています。
集合写真・並んで撮るとき
複数人で撮ると、カメラの位置が自分の正面から外れます。そのまま正面を向くと、自分だけ横を見ている写真になります。
解決策は単純で、顔ごとカメラのほうへ向けること。目線だけ動かすと白目が多くなり、不自然になります。
端に立つ場合は、体を少し内側に向けると全体がまとまります。
動画で見られる場合
オーディションでは動画を求められることがあります。動画の目線は、写真とルールが違います。
写真は一瞬なので固定でいいのですが、動画で目線が固定されていると不自然に見えます。話しながら、自然にまばたきし、時々視線を外す。この動きがあるほうが人間らしく写ります。
ただし、視線が泳ぐのは別問題です。話の切れ目でカメラに戻す意識を持つと落ち着いて見えます。
練習の仕方
- 鏡の前で、レンズの奥を見る目つきを作ってみる
- スマホで自分を録画して、目線がどう動くか見る
- 連写で20枚撮り、目が開いているコマの割合を確認する
- 目線を外した写真を数パターン撮って、自分に合う角度を知る
一度自分の「効く角度」がわかれば、以後は再現するだけです。
目線を決めると顔の角度も決まる
目線は単独では決まりません。顔の向きとセットです。
顔が正面でカメラ目線だと、証明写真的な硬さが出ます。顔を斜め45度にして、目線だけカメラに戻す。これがポートレートでいちばん使われる形です。
逆に、顔を正面に向けて目線を外すと、不自然になりやすいです。顔と目線は「同じ方向か、顔だけ斜め」のどちらかにしてください。
撮る人に伝えるとうまくいく
誰かに撮ってもらうとき、こう伝えるだけで写真が変わります。
- 「レンズはどれですか」と最初に聞く
- 「3つ数えてから撮ってください」と頼む
- 「連写でお願いします」と伝える
- 「何枚か撮ったら一度見せてください」と言う
撮る人が写真に詳しくなくても、これだけ伝われば十分です。指示を出せる人のほうが、いい写真が残ります。
いい1枚が撮れたら
目線が決まった写真は、それだけで応募に使えます。
Pasha!の読者モデル登録も、顔がわかる1枚と全身がわかる1枚があれば応募できます。撮り方全体は宣材写真をスマホで撮る方法にまとめています。
よくある質問
写真を撮られるとき、カメラのどこを見ればいいですか?
レンズの表面ではなく、レンズの少し奥を見てください。カメラの向こう側1〜2メートル先を見る意識にすると、目に芯が入ります。レンズを凝視すると焦点が近すぎて目に力が入らなくなります。
スマホのレンズが複数あるとき、どれを見ればいいですか?
使われているのはたいていいちばん端のレンズです。撮る前にどのレンズが使われているか確認してください。ずれると微妙に横を見た写真になり、修整では直せません。
目が小さく写るのはなぜですか?
緊張してまばたきを我慢すると、目に力が入って細くなります。撮る直前に一度目を閉じて、合図と同時に開けると自然な開き方になります。連写と組み合わせると成功率が上がります。
自撮りのときはどこを見ればいいですか?
画面ではなく、スマホ上部にあるインカメラのレンズを見てください。画面を見ると目線が下がって上目遣いになります。タイマーを使うと確実です。